2011年に当時6歳だった私の愛犬プードルのべにの足の裏にこんな感じのできものができました。
丸いできものが肉球の間にできて赤くて毛が抜けていて大きくなってきています。
このような腫瘤があるときは、注射針で少し細胞をもらって検査をする細胞診、というものを行います。
細胞診は以前夜勤スタッフとして立ち上げにも協力した日本小動物医療センターの腫瘍科セミナーでしっかり練習したため
結構得意です。この時はマンゴーだったかパパイヤで細胞を採る練習をしました。
うまく細胞を採れないと検査しても出てこないので、うまく採れるかどうかは大事ですね。
腫瘍によっては細胞診で採取できにくいタイプのものもあるので、とれなかったから技術的にダメ、というわけでもないのですが。
これに関しては、たぶんとる前から組織球種だろうと思って採取して自分で染めて「やっぱり組織球種っぽい・・・」という結論に達しました。
皮膚組織球種は
・若齢犬に多い良性の腫瘍
・初期(1~4週程度)に急激に大きくなる
・1~2か月で自然に小さくなる
・目の周り、足の裏などによくできる
薬を使うと1週間ほどで小さくなることも多いので(が、今は治療薬がなくなってしまいました)
まあとりあえず薬飲ませてみるか、と飲ませ始めたのですが
いざ自分の犬となると
「なんかでかくなってる気がする」←できてから数週間は結構大きくなる
「薬飲んで3日だけど小さくならない気がする」←そんなに急には小さくならない
「組織球種に見えるけど違う珍しいのだと嫌だなぁ」
95%組織球種だと思っていても、5%に入っちゃったらどうしよう
とムクムクと心配になってきて、結局外注の病理検査に出してしまいました。
で、これを受け取るころ(さらに4日後。至急でお願いしますと書いたら至急にしてくれました)にはじわじわと小さくなってきて、無事消えてくれたのでした。
細胞を見るプロに太鼓判を押してもらうのは安心のためでもあるのですよね。
診察に来られた患者さんにも、細胞診してまあ95%は組織球種だから様子見でいいと思いますよ~といいますが
すごく心配なら細胞を見るプロにみてもって診断書を出してもらうのも一つかもしれません。
組織球種の中にも珍しいですが悪性のものがあり、バーニーズにおこる悪性組織球症(遺伝性も疑われます)などもあります。
病気に関しては自己判断せず病院で獣医師の診断を受けてくださいね。