「ぎゅうぎゅうの口の感の狂った短気のデブがけつようぴに
遊びにでんとアフリカのスーダンにこられペットにヒナをもらった」
これは動物のお医者さん9巻の獣医師国家試験対策の回の謎の暗号。
実は法定伝染病の語呂合わせでした、というオチでした。
この語呂合わせ、確か中学生ごろに読んで言葉だけずーっと覚えていたんですよね。
久しぶりに漫画を片手に分解してみますよ。
ぎゅう:牛疫
ぎゅう:牛肺疫
の:流行性脳炎
口:口蹄疫
の
感:流行性感冒(今は入っていません)
の
狂った:狂犬病
短:炭疽
気:気腫疽(今は入っていません)
の
デ:出血性敗血症
ブ:ブルセラ症
が
けつ:結核
よう:ヨーネ病
ぴ:ピロプラズマ症
に
あ:アナプラズマ症
そ
び:鼻疽
に
でん:馬伝染性貧血(通称デンピン)・伝達性海綿状脳症(いわゆる狂牛病、スクレイピー、プリオン病)
と:豚コレラ(現在はCSF(豚熱))
アフリカ:ASF(アフリカ豚熱)・アフリカ馬疫
の
スー:水胞性口炎(現在は豚水疱症)
ダン:?漫画では←があるので何かを示しているっぽいのですが、謎。
に
こられ:家きんコレラ
ペット:家禽ペスト(現在は高病原性鳥インフルエンザおよび低病原性鳥インフルエンザ)
に:ニューカッスル病
ヒナを:ひな白痢(現在は家きんサルモネラ症)
もらった
名前が変わっていたり、
なくなっていたり
(流行性感冒、気腫疽はなくなりました)
増えていたり
今ではほぼ使えませんが、意地で調べてみました。今のほうがいろいろ増えてて大変ですね。
今回17年前のブログ記事だともうリンクがなくなっているものも多かったので、リンクも直しておきましたよ。
獣医の感染症の世界も日々変わっていますもんね。
ハムテルの時代(1990年前後?)の受験対策として漆原教授(当時60ちょい前くらい?)が自分が作ったとして教えているもの、
と考えると最低でも30年以上たってしまっているので使えないのもしょうがないですね。
大動物の病気もひさびさだと
新鮮でけっこう楽しかったことは内緒です。
でもこうやって法定伝染病をみると、犬の病気は一個(狂犬病)だけで、
しかも家畜伝染病予防法上の対象家畜に犬は含まれていなかったりします。
(これが試験のひっかけで使われたりするんです。)
狂犬病は狂犬病予防法というのが別に設定されていて、
そちらでこと細かく決められているんですね。
届出伝染病(71種)には混合ワクチン(7種以上)にも含まれている
レプトスピラ症が犬の病気として入ります。
こちらは土や水などから伝染し、皮膚からも入り込む可能性がある
人と動物の共通の感染症で発生自体は決して多い病気ではありませんが、
人の感染症法でも4類感染症に含まれている大変な病気です。
5年ほど前には野川沿いで犬の死亡例も報告されましたし、沖縄などでは人の集団発生も起こっており、
犬がかかれば症状を出さないままあちこちに病気をばらまくということにもなりかねません。
近頃は犬と一緒のおでかけも増え、感染症もどう広がるか予測がつきません。
ドッグランや公園など、犬が集まる場所に行く可能性のあるわんちゃんはしっかり予防しておいたほうがいい病気ですね。
小金井在住のみなさんにはレプトスピラの入ったワクチンをおススメしています。
こちらの記事は以前書いたブログの編集版です。